海外のEVってどんなクルマ?

皆さんは世界の電気自動車(EV)の内、約97%が中国と欧米で作られていることを知っていますか?

実は、日本ではまだ見かけることが少ないEVですが、中国や欧米では急速に普及が進められています。

特に、欧米でも屈指のEV普及率を誇るノルウェーでは、なんと80%がEV。

このように、アメリカや中国をはじめ、様々な国がEVの生産を進めています。

そこで今回は、国ごとにどんなEVが作られているのか見ていきましょう。


日本のEVと海外のEVの違い

そもそも、海外のEVは日本とどう違うのでしょうか?

それは、日本のEVはV2Hに対応していることです。

V2Hとは、クルマに蓄えられた電力を家に供給する仕組みです。

V2Hに対応していると、地震や台風で自宅が停電したときにEVで貯めた電気を自宅に供給できるなど、災害対策となります。

では、なぜ海外ではV2Hに対応していないのでしょうか?

理由は、以下の二つが考えられます。

1.

日本と海外ではコンセントの規格が異なるため

V2Hは東日本大震災をはじめとする災害対策の重要性から日本メーカーのニチコンによって開発されました。

そのため、V2Hは日本国内向けに開発されており、現在使用できるコンセントの規格も日本のEVに使用されているCHAdeMO規格となっています。

しかし、海外のEVの大半はCHAdeMO規格ではないため、V2H導入を非常に難しくしています。

2.

日本は地震や台風などによって停電することが多いため

日本は災害が多く、EVを停電した時のバックアップ電源として活用します。                

一方で海外では災害が少ないため、停電があまり起こりません。

そのため、EVは走行するだけのものという考え方が主流となっています。

このように、国ごとに気候や地形などが異なるため、EVに求める性能も異なってきます。

各国ではどのような違いが見られるのでしょうか?

これから見ていきましょう。


国別のEVの違い

アメリカ

アメリカでは、EV普及率が2022年で約6%。

前年の約2倍と急速に伸びています。

日本では約1.5%なので、アメリカの普及率の高さが分かりますね。

特に大気汚染問題が深刻なカリフォルニア州では、過去5年で新車販売に占めるEVの割合が2%から22%に。

このようなEVの普及はアメリカの自動車メーカー・テスラがけん引しており、現在アメリカで販売されているEVの約7割をテスラが占めています。

それでは、テスラはどのような特徴を持っているのでしょうか?

テスラの大きな特徴は、長時間充電せずに走行できる航続距離の長さです。

日本のEVの場合、航続距離が長くても400-500km(東京ー大阪)であるのに対して、テスラの新型モデル3の場合、最大706km。

つまり、東京から厳島神社までの距離とほぼ同じです。

実はこの航続距離の長さには、交通機関の違いが関係しています。

欧米では、公共交通機関が航空機を除いて日本ほど普及していません。

そのため、クルマで移動する機会が多く、非常に遠くへもクルマで走るために、EVも長距離を移動できることへの需要が高まります。

その結果、価格が比較的高価だとしても、アメリカの人は買ってくれるのではないかと考えられます。

中国

中国は電気自動車市場をリードしている国で、2022年の電気自動車販売台数は590万台と世界の約60%を占めています。

2022年上期では生産台数上位20社のうち、13社が中国のメーカーでした。

中国メーカーの大躍進。

その要因は、中国メーカーのEVの安さにあります。

2020年7月に、中国のEV大手・SGMWは格安EV「海鷗(シーガル)」の販売を開始しました。

その価格はなんと2万8800元(約57万円)から。

日本のEVは安くても166万円はする為、その安さがよくわかります。

なぜこんなにも安く売ることができるのか。

それは、EVに必要なレアアースなどの材料を全て自国で賄えるから。

先端技術に欠かせないレアアースの中国の生産量は世界シェアの約7割を占めています。

そのため、各国のEVメーカーは価格競争で負けないためにレアアースを用いない生産を模索しています。

スウェーデン

スウェーデンは、EV化に積極的と言われるヨーロッパの中でも特に普及が進んでいる国です。

2022年6月の新車販売数を見てみると、なんと約32%がEV。

先ほどお話ししたアメリカの約6%よりもさらに高い数字となっています。

このようにEV化が進んでいるスウェーデンですが、中でもトップシェアを占めるのが北欧を代表する自動車メーカー・ボルボです。

ボルボは、他のクルマにはないスウェーデンの気候と関連した特徴を持っています。

それは、雪道に強いこと。

日本よりも北極に近い国であるスウェーデンは、雪国として有名です。

スウェーデンの中部にある首都・ストックホルムでは、11月から3月にかけて長い間雪が降りつづけます。

スウェーデン生まれのボルボは前後のタイヤが別々で駆動するため、雪道でも安心です。

これだと、溝やぬかるみにハマっても安心して走れますね。

このような理由からスウェーデンでは、雪道を走ることができるボルボの需要が高いというわけです。

日本でも、北海道など雪が多く降る地域にお住まいの方は検討してみてはいかがでしょうか。


まとめ

今回は海外のEVについてご紹介しました。

国ごとにEVの特徴を見てみると、その国の気候や交通機関による機能が異なることが見えましたね。

日本では、V2Hシステムによる災害対策。

アメリカでは、長距離運転できる走行距離。

あなたは、どちらの機能があると嬉しいですか?

EVをご検討の際は、どの機能が自分に合っているか、しっかり調べてみることをお勧めします。

また、東愛知日産ではお客様のクルマ選びをお手伝いさせていただいています。

「自分にぴったりなクルマがわからない」とお悩みの方は、国内外問わず是非ご相談ください。

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