比較相手はハイブリッドだけじゃない! 電気自動車と比較したe-POWERのメリット・デメリット
「e-POWERを検討するにあたって、一番比較されることが多いのはハイブリッドでしょう。
ガソリン車よりも燃費や走りがよいこと、クルマの中にエンジンとモーターの二つを搭載していることが共通点です。
しかしながら、e-POWERはハイブリッドではなく、むしろ電気自動車に近い性能を持ちます。
一番の共通点は「エンジンではなくモーターで走ること」。
e-POWERは電気自動車と同じく、完全にモーターのみで走行します。
状況によってガソリン走行とモーター走行を切り分けるハイブリッドとは異なる形ですね。
バッテリーに電力を供給する手段が、エンジンで発電するのか外部充電するのかの違いが、電気自動車とe-POWERの違いです。
前置きが長くなりましたが、今回は電気自動車と比較した際のe-POWERのメリット・デメリットをお伝えしていきます。
e-POWERのメリット
①充電の必要がない
電気自動車との大きな違い。e-POWERはエンジンを使った発電でモーターを回すため、エンジンを回す燃料としてガソリンを必要とします。
後ほど解説するランニングコストの都合上、充電は必ずしもデメリットではありませんが、少なくとも時間を必要とするのは間違いありません。
数分ガソリンを入れて数百キロ走れるe-POWERと違い、電気自動車で遠出する際は残りのバッテリー残量を把握しながら、1回30分ほどの充電を必要とします。
充電スタンドが空いていない場合はさらに待ちの時間が発生するため、詰め詰めの予定を入れている場合は時間に間に合わないことも。
テーマパークやイベントなど、目的の場所で少しでも長く滞在したいオデカケ先へは、時間がかからないe-POWERのほうが便利ですね。
②本体価格が安い
勿論クルマによりますが、同じようなサイズで比較した際の購入価格を安く出来るのはe-POWERの大きなメリット。
例えば、ノート X 2WDの車両本体価格は2,299,000円※1(税込)。
リーフX 2WDの購入価格は4,081,000円※1(税込)と、200万円近くの差があります。
リーフX 2WDにはメーカーナビが備えついており、内装外装も2車で異なります。
車両価格で一概にe-POWERと電気自動車の価格差を図ることは出来ませんが、「手軽にモーター走行を堪能したい!」と考えたとき、軍配が上がるのはe-POWERでしょう。
ただし、e-POWERは電気自動車と異なり、国や地方自治体の補助金を受けることは出来ません。
リーフであれば最大85万円※1の補助金を受けることが出来るため、価格差はグッと縮まります。
車両本体価格の差=オトク、とは限りませんので、電気自動車を検討する際は補助金のことも頭に入れておきましょう。
※1 2024年5月時点
e-POWERのデメリット
①ランニングコスト(維持費)が安くない
ガソリンと比較すれば、e-POWERも決してランニングコストは低くありません。
購入時にかかる、環境性能割・重量税は免税。
燃費もガソリン車に比べれば高いといっていいでしょう。
電気自動車のランニングコストがクルマにしては異常なまでに安いのです。
愛知県では、2025年3月までにクルマを購入、登録(ナンバー取得)した普通車は購入時と翌5年間の自動車税が免税になります。
重量税は、購入時はもちろん初回車検でも免税。
購入後から5年目までは、税金として払うものはありません。
燃料費も安く、家に充電器を設置すれば、一回の充電はリーフ40kwhの場合900円ほど。
これで250km程度走行できることを考えると、ガソリンとは比にならないほどコスパがいいことが分かります。
これだけではありません。
電気自動車にはエンジンが存在しないため、エンジンオイル、オイルフィルター、スパークプラグ※2といったエンジン回りの交換物も必要ありません。
走行には使わないものの、e-POWERには充電のためにエンジンが搭載されています。
一回一回は微々たる差ですが、何度も積み重なるとこのメンテナンス費もバカにならない金額になります。
ランニングコストで比べれば、電気自動車の方が圧倒的に上だと考えていいでしょう。
※2 ガソリンを着火させる部品。交換しないとエンジンがかからなくなる。
②お家で電気を活用できない
電気自動車の中には、バッテリーに溜まった電気をお家に活用できる仕組みがあります。
その仕組みをV2H(Vehicle to Home)といい、変換器を通すことで家庭用の電気に変換されます。
主に災害時の停電などで活躍する仕組みです。
国産の電気自動車であればほとんど対応していますが、e-POWERではそれが出来ません。
バッテリーが小さすぎるからです。
一度充電した電気を長期間運転に使用する電気自動車と違い、e-POWERでは充電がなくなればその都度エンジンを回して発電することが出来ます。
一度の充電で多くの電気を貯めなくていいe-POWERでは、家庭での電力に使えるほど大きな電力を貯められるバッテリーが搭載されていないわけですね。
バッテリーを大きくすれば車両価格も高くなるため、e-POWERの用途としては適正な大きさかと思いますが、災害などに使用出来ないことは覚えておきましょう。
まとめ
いかがでしょうか。
ランニングコストの面で言えば、e-POWERよりも電気自動車の方が優れています。
反面、充電時間や初期コストを考えれば、e-POWERの方がお手軽にモーター走行を楽しめます。
乗り方や乗る年数によって、どちらがベストなのかは変わってくるのではないでしょうか。
自分にとってのベストなクルマに迷ったら。
ぜひ一度、東愛知日産のスタッフまでご相談ください。
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