笑顔を作る-片付けへの一歩
市内のとある一軒の一室、午前9時50分。
事前に伺っていた依頼内容を、お客様と再度確認する姿。
まだ寒さの残る朝、子育ておしゃべりcafé講師・河野さんの仕事が始まった。
―片付けに使うものはどうやって選んでいるのですか?
事前にお客さまの元へ足を運び下調べをし、必要であろう物資を調達して当日持参します。
―仕事をするときに心掛けていることは?
笑顔でいることと、決して 「捨ててください」 とは言わないことです。
―それはなぜですか?
ご依頼いただいたかたにとって大切なものを見極めるためです。
実は、お片付けってできない人はいないんですよ。
やりかたがわからず、後回しにしてしまうだけ。
はさみがいつもある場所になくて、使いたいときに困ることありますよね。
そんなときイラっとしませんか?
そのイラっとがちょっとずつ溜まってきて、毎日に影響してしまいます。
ご本人が片付けをするために、寄り添って考えるのが整理収納なんです。
この日のご依頼は、
『リビングの共有スペースにあるお子さんのおもちゃの片付け』のお手伝い。
まずは片付いているように見えているおもちゃを一箇所にまとめる。
こんなにたくさん!まわれていると、気づけないのが量の多さ。
時間内に片付け終わるのか…と心配になるほど。
「必要なもの」「そうでないもの」「一時保管もの」に仕分けされ、
使わなくなったおもちゃを袋の中に入れていきます。
仕分けが終わったあと、しまうときのコツを河野さんがアドバイスを。
1.「ブロックのおもちゃ」「ボール」「人形」という感じで分類分け
2.おもちゃの量を見て、収納スペースへしまう
「懐かしい、このおもちゃ」
「なにこれ!初めて見たかも」
作業中は黙々の場面もありつつ、会話が弾む場面も。
作業前
作業後
「広く感じる…」と、全員がそう思える程すっきり収納された一角。
物だけでではなく、気持ちもすっきりした顔。
本日のお仕事はここまで。
―またリバウンドってしないんですか?
片付けの手順を間違えなければリバウンドはしません。
片付いていることで、生活が楽になるんです。
物がなくて困ることもイライラすることもなくなるんですよ。
過ごしやすい毎日のために、と思って少しずつするのがコツ。
そして自分の時間をどう増やすか、なんです。
お片づけすることで生活が楽になってほしい、と思っています。
物が片付いていることが、心を整えることにも繋がる。
一人で悩まず、専門家に頼むということは全然恥ずかしいことではない。
そして片付けをするそしてご本人のために、寄り添って考えてくれる。
笑顔のコツは、そんな一歩から。
※こちらの取材は2019年に行ったものです。