「銀座広告社第一制作室」馬場真人

講談社子どもの頃「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい」というテレビコマーシャルがよく流れていた。焚き火の映像に父とおぼしき人のナレーションで子どもの行く末を見守る姿を描いたハム屋さんのCMをなぜかよく覚えている。二十代に育った自分は果たして、たくましく育ったのか!?働き始めて、ようやく世間のしきたりを知るようになった頃、まだ世界の何たるかを茫洋としか感じられなかった頃、それでも自分の人生に無限大の可能性という”大人の旅心”の扉を開けてくれた一冊。四十を過ぎ、改めて読み返しても、まだまだ自分の心の旅は終わっていない、これからも沢山の人と素敵な出会いがあるのだろう、と密かに書斎で胸が躍ってしまう。

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