ガソリン車「査定額」の暴落?回避するための方法
「いつか近い将来、電気自動車に乗り換えよう」と考えている方も多いのではないでしょうか?
ガソリン車から電気自動車に乗り換えようとする場合、今乗っているガソリン車を下取りに出します。
そのガソリン車の下取り額が低下することが危惧されているのをご存じですか?
今回は、その理由と対策方法をお伝えします。
目次
電動車の需要の上昇
近頃、新車販売された乗用車数(登録車数)を見ると、電動車が54%を占めています。
その背景のひとつとして、「カーボンニュートラル」を目指す動きがあります。
2050 年までに「カーボンニュートラル」を目指すことが2020年に宣言されました。
カーボンニュートラルとは、「温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させること」です。
自動車については、「電動車」への移行が進んでいる真っ最中です。電動車とは、電気自動車(EV)、燃料電池自動車(FCV)、プラグインハイブリッド(PHV)、ハイブリッド(HV)を指します。
電動車の需要が高まると、同時にガソリン車の需要は低くなっていきます。
そうして起こりうるのは、ガソリン車の「査定額の低下」です。
その理由は、「中古車オークション相場」にあります。
新車を購入し乗っているガソリン車を下取りに出す際、査定を行います。
下取り査定は、車の状態(グレードや年式、修理箇所など)だけで値段を決定しているわけではありません。車の状態と同時に、「中古車オークション相場」を参考にして、下取りの金額を決めているのです。
中古車オークションの相場は、車の需要に関係します。電動車の需要が高まり、ガソリン車の需要が低くなれば、当然ガソリン車の中古車相場は下がります。
つまり、電動車の需要が高まり、ガソリン車の需要が低くなったとき、ガソリン車の下取り額が下がってしまうのです。
では、今後下がってしまうガソリン車の査定額を対策するためには、どうしたらよいのでしょうか?
対策するには
1.
早めの査定
ガソリン車を下取りに出す際、その下取り額を新車購入の頭金に充てますよね。その下取り額でどれくらいなのか知っておくと、支払いの計画を立て易くなります。
いざ次の車を購入すると決めた時、下取り額が予想より下回ってしまったら、本来乗りたかったグレードをワンランク下げる、最悪の場合乗りたかった車を諦めるなんてことが起こり得ます。
早めの査定をしておくことで、「知らない間にこんなに安くなっていたなんて……」ということが回避できるはずです。
2.
「残価設定型クレジット」での新車購入
「残価設定型クレジット(以下残クレ)」は、クレジットローンでの新車購入方法なのですが、通常のクレジットローンとは少し異なります。
残クレとは、新車購入時に将来の下取り査定額が保証されている購入方法です。
例えば300万円の新車を購入し5年で支払う場合、
通常のクレジットローンの場合は300万円を5年間で支払います。
一方、残価設定型クレジットは、“5年後の買取額”を差し引いた額を5年間で支払うのです。
その“5年後の買取額”は、購入する時点であらかじめ予測され、設定されます。
仮に、その300万円の車の5年後の買取額が100万円と設定されている場合、
200万円(300万円-100万円)を5年で支払います。
200万円を5年で支払った後、そのまま車を手放すか、残りの100万円を支払い買い取ることもできます。
このように、残クレのメリットは、単に月々の支払いが安いということだけでなく、ローン最終回時の買取価格が保証されているという点にあります。
つまり、将来ガソリン車の需要が下がったとしても、残クレなら未来の中古車相場に左右されないのです。 将来の電動車の購入の際、ガソリン車の下取り額の下落で損をしないために、残クレでの購入をしておくのも方法のひとつと言えます。
車=“資産”
目まぐるしく変わる自動車業界で、未来の推測はできても、実際はどうなるかわかり得ません。しかし、推測をしたうえで対策をすることはできます。
車を単なる移動手段の道具ではなく、“金融商材”や“資産”と捉えてみると損をしない買い物ができるかもしれません。
自分の持っている車=資産は、日々その価値が落ちていきます。このまま電動車の需要が高まり続けると、ガソリン車の価値が暴落する日が来ます。
車を“購入する”タイミングだけではなく、車を“手放す”タイミングも視野に入れることが、上手に資産を運用できるコツと言えますね。
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