ユーザー車検とディーラー車検
「ユーザー車検」を知っていますか?
ユーザー車検とは、運輸支局に自ら車を持ち込んで車検を行うやり方です。
ユーザー車検は全体の1割程度で、ほとんどの車は代行(ディーラーなど)で車検を受けています。
実のところ、ユーザー車検はディーラー車検よりも安い金額で済みます。
「金額が安い」という大きなメリットがありながら、なぜユーザー車検を行う数が少ないのでしょうか?
車検とは
車検とは、「自動車検査証(車検証)の有効期間満了後も引き続き自動車を使用するときに受ける検査」のことです。
自動車車検証の有効期間満了後も引き続き使用する場合には、最寄りの運輸支局等で継続検査(車検)を受けなければなりません。
自家用車であれば、購入後3年後に初回車検を実施します。その後は2年ごと車検満了日が訪れるので、2年ごとに車検を通さなくてはなりません。
車検満了日は、フロントガラスのステッカー、あるいは車検証の「有効期間の満了する日」欄に記載があります。
ただし、電子車検証の場合は、車検証上に記載がありません。2023年1月以降(軽自動車は2024年1月以降)に発行される車検証は、電子車検証となります。電子車検証には車検満了日の記載がないため、車検証閲覧アプリを用いて確認する必要があります。
車検を通すには、最寄りの運輸支局等で検査を受けなくてはなりません。その方法は大きく二つあります。それが、「ユーザー車検」と「ディーラー車検」です。
今回は、その違いをご説明します。
「ユーザー車検」と「ディーラー車検」~検査の場所編~
まずユーザー車検は、車の使用者自らが「運輸支局」に出向き、検査を行う方法です。
東三河エリアの最寄りの運輸支局は豊橋(神野新田町)にあります。自ら行うのがユーザー車検なので、書類の記入や車の検査レーンを回ったり、自分で行わなくてはなりません。
一方ディーラー車検は、お店に代行して車検を行ってもらう方法です。
ディーラーに限らず、モータースやカー用品店など「指定工場」であればお願いできます。
基本的には、車検証(軽の場合は自動車税納税証明書も)を用意し、車を預けておくだけで車検を完了してくれます。わざわざ豊橋市神野新田町まで行かずとも、最寄りのお店で車検を受けられるのは手間がありません。
「ユーザー車検」と「ディーラー車検」~整備編~
車検の目的は、検査時点において自動車が安全・環境基準に適合しているか、一定期間ごとに国が必要最低限のチェックをすることです。つまり車検は、検査時点においてチェックしているに過ぎません。
車検が通ったからと言って、次の車検までの2年を安全に乗れるという意味ではないのです。
ユーザー車検の場合、運輸支局では“車検の必要項目のみ”をチェックしています。
つまり、車検有効期間満了である2年後までの安全を保障する点検ではないということです。
一方ディーラー車検は、最寄りのディーラーに車検の項目をチェックすると同時に「予防整備」の提案があります。
それぞれディーラーは、各メーカーの車を一番見ているプロが整備します。車検に通る車かどうかを検査するだけでなく、今後安心して乗れるように点検も行います。つまり、何か不具合が起きてから修理するのでなく、不具合が起きる前に対応する「予防整備」なのです。車検は通る状態であったとしても、今後安心して乗るために必要修理を提案するのです。
例えば、タイヤです。タイヤの溝が1.6mm以上あれば、車検では合格となります。
しかし、溝1.6mmのタイヤが安全かというと、決してそういうわけではありません。一般的にタイヤの溝は、4mm以下になると性能が低下すると言われています。劣化すると、タイヤは滑りやすくなってしまうことで、ブレーキが効きづらくなり危険な状態となります。
また、タイヤはゴムでできています。たとえタイヤの溝が十分にあったとしても、ゴムの劣化が進みタイヤの柔軟性は低くなっていきます。すると、ブレーキの利きが悪くなるなど、本来のタイヤの性能が十分に発揮されないのです。
「ユーザー車検」と「ディーラー車検」~費用編~
・ユーザー車検
車検には様々な費用がかかります。まず必要最低限かかる諸費用は以下です。
①自賠責保険
②重量税
③印紙代
以上の①②③が、ユーザー車検にかかる費用となります。
・ディーラー車検
一方ディーラー車検の場合は、ユーザー車検の①②③に追加して
④代行手数料
⑤任意の交換部品代
がの費用が加算されます。
ユーザー車検の安さの理由は、④代行手数料と⑤任意の交換部品代が省かれるためです。「車検を受ける」というための、必要最低限の費用だけで済むのです。
逆に、ディーラーで受ける車検のメリットは、まさにその金額の中にあります。
整備編でお伝えした通り、「予防整備」を提案するのがディーラー車検です。「車検を通す」だけでなく、「安心して車に乗る」ための整備も同時に行うのです。整備士の提案によっては、高額になることもあり得るというわけです。
まとめ
ユーザー車検のメリットは、安く車検を受けられることです。
その一方で、ユーザー車検は、車検のための検査しか行わないため、車検後に安全に乗られるかは別問題です。つまり、自分で車の整備ができる人にはいいかもしれませんが、車に詳しくない人にはオススメできないのです。
ディーラー車検の場合は、車検にプラスして、今後必要な整備を提案してくれるのがメリットです。ディーラーのプロの整備士に任せておけば安心というわけです。
しかし、走行距離や年数、点検の頻度など車の状態によっては、いくつも修理をご提案するがあります。
そんな時は、修理の優先順位などを考慮し、今後安心して乗っていただくためのあなた専用の車検見積もりをお作りいたします。私ども東愛知日産の店舗まで、お気軽にご相談ください。
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