電気自動車から電気を取り出せるってほんと!?

皆さんは電気自動車と聞いた時にどんなイメージを持ちますか。

環境にやさしい、音が静かなど走る時のイメージを持たれる方が多いかと思います。

しかし、実は「走っていない時も役に立つ」ということをご存知ですか?

なんと、電気自動車は電気を取り出して使えるんです!

取り出した電気をうまく利用すると、電気代が安くなる上に地震などによって停電したときに非常用電源として救世主になることも。

今回は、どうやって電気を取り出すのか、取り出すときに注意した方がいい点などについてお伝えできたらと思います。


電気を取り出す方法とは

電気を取り出す方法は大きく分けて2つ。

取り出した電力を、家電機器などの電化製品に「直接」供給する仕組みを「V2L」。

家などの「建物」に供給することで電化製品を使えるようにする仕組みを「V2H」といいます。V2LとV2Hは具体的にどのように使われるのでしょうか?

それぞれ見ていきましょう。

電化製品などに繋ぐことで避難所やアウトドアで活用「V2L」

V2Lは家電などに直接電力を送るため、避難所やアウトドアなどの屋外で利用される場面が多いです。

これには100V電源コンセントに直接繋いで使用する方法と外部給電器を介して電力を供給する方法の二種類があります。

1.

車内に備えつけられた100V電源コンセントを用いて取り出す方法

一部の電気自動車には車内に100V電源コンセントがついている車種があります。

この場合、外部給電器と呼ばれる電気を取り出すための装置が不要。

そのため、手軽に電気を取り出すことができます。

よく持ち歩くノートパソコンやスマートフォンなどの充電に使用するのもいいかもしれませんね

一方で、1500Wを超える電力が必要な家電は、使用することができないので注意しておきましょう。                                    

2.

クルマの急速充電口に外部給電器(V2L)をつけて取り出す方法

車内にコンセントがない場合、急速充電口に外部給電器(V2L)を繋いで電気を取り出します。

本来は、家電と電気自動車の電力は電流が異なるため利用することはできません。

しかし、外部給電器(V2L)を用いると家電で使用できる電力に変換しながら、電気を取り出すことが可能に。

これを利用すると、100V電源コンセントよりも大きな電力を供給することができるため注目を集めています。

家などの建物に供給する仕組み「V2H」

V2Hはクルマに蓄えられた電力を家に供給する仕組みです。

先ほどのV2Lと同じく、V2Hでも家庭用の電流への変換が可能となっています。

V2Lでは「取り出す」ことしかできませんが、V2Hでは相互に電力を流すことができるため、家庭からクルマへ充電することもできます。

これによって自宅が停電したときに電気自動車の大容量バッテリーから電気を自宅に供給できるなど、災害対策となります。

このように災害対策や電力の節約が期待されているV2Hですが、太陽光発電と連携して使うことでメリットをフル活用できるんです。


太陽光発電と相性がいいV2H

太陽光発電は、太陽光パネルに当たった光を直接電気に変換しているため、燃料が必要ありません。

太陽光という自然のエネルギーを使っているため、環境に優しい上に資源がなくなる心配がないんです。

一方で、この発電方式にはいくつかデメリットがあります。

中でも大きな問題となるのが「天候に左右される問題」と「FIT制度の問題」です。

そこで、V2Hの出番です。

このシステムを利用すると、以上の二つの問題が解決出来るんです。

それぞれどのように解決出来るのか見ていきましょう。

天候に左右される問題

太陽光発電は太陽光をエネルギーにしているため、天気の影響を強く受けます。

太陽が沈んでいる夜は発電ができず、雨天や曇り空であれば発電効率が晴れの日の30%以下にまで下がります。

しかし、V2Hは電気自動車のバッテリーを蓄電池として利用することができます。

これによって、発電された電力を効率的に活用し、より安定した電力供給が実現可能に。

「今週はずっと雨だから不安だなあ」という心配も必要ありません!

FIT制度の問題

FIT制度とは、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が決まった価格で決まった期間、買い取ってくれる制度です。

そのため10年間は、太陽光で発電した電力のうち余った分を一般的な市場価格よりも高い価格で買い取ってもらえます。

この制度のおかげで、夜に発電できない分を電力会社から購入する代わりに余った電気を国に売ることによって電気代を「実質無料」にすることが可能です。

ところが、このFITにはデメリットがあります。

それは、10年間の買い取り期間が過ぎて、FITの適用が終了してしまうことです。

FIT期間が終了すると、高い価格での買い取りが終わってしまいます。

つまり、太陽光発電の電気を売ることによる収入が激減してしまう可能性が高いんです。

しかし、先ほどお話ししたようにV2Hは電力を貯めることができます。

そのため、V2Hを利用すると、昼に太陽光発電で作った電気をクルマに貯め、夜にクルマから自宅へ電気を供給することで、電力会社から購入する量を抑えることが可能です。

これによってFIT制度の問題に悩まされることもありません。


V2Hの注意したほうがいい点について

ここまでご説明した通り、太陽光発電と非常に相性の良いV2Hですが、以下のような注意点もあるのでご紹介します。

初期費用が高額

導入時に高額な初期費用がかかる点は注意が必要です。

本体は、安いものだと50万円前後、高機能なものなら100万円程度の相場で、設置工事には、40万円前後がかかる見込みです。

そのため、本体を購入して工事も行うと100万円前後の費用がかかってしまいます。

電気代の節約など経済的なメリットを重視する方は、初期費用と削減できるコストのバランスを確認したうえでV2Hの導入を検討するのがおすすめです。

また、高額な初期費用がかかる一方で、国や自治体では補助金を交付しています。

補助金はなくなり次第終了となるため、お早めにご検討ください。

設置条件がある

V2Hを設置する際には以下のような条件があるので注意が必要です。

1.

スペースが必要

V2Hシステムを設置する場合は、1平方メートル以上のスペースが必要とされています。

しかし、1平方メートルのスペースのギリギリに設置するとクルマが停めにくい、保守点検を行うスペースがないなどの問題が発生します。

したがって、最低でも、幅160㎝以上、奥行き90㎝以上、高さ50㎝以上のスペースは確保しておくようにしましょう。

2.

クルマから離れた場所には設置不可

電気自動車から一定距離離れた場所には設置することが厳しいです。

V2Hの給電ケーブルは、最長でも約7.5mで設計されています。

そのため、給電口から7.5m以上離れた場所に設置してしまうとケーブルが届かず充放電ができません。

V2Hの設置場所を検討する時は、電気自動車の近くに設置しましょう。

設置場所には、今回ご紹介しきれなかった条件もいくつかあります。

そのため、購入する前にあらかじめ設置できる環境が整っているかを確認しておくと良いでしょう。


まとめ

今回は、電気自動車に電気を送る方法についてご紹介しました。

電気自動車もV2Hもそれぞれメリット・デメリットがあります。

ご購入を検討される際は、しっかりと比較・調査をして家庭の状況に適したものを選ぶことをおすすめします。

また、一人ではどうやって買ったらいいのかわからない方もいらっしゃると思います。

そういった時は、既に電気自動車を持っていても、V2Hの相談だけでも構いませんので、ぜひ東愛知日産にお越しください。

東愛知日産では、提携している会社とともに、電気自動車とV2Hまとめてご相談に乗ります。

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