『多くの人にクラシックギターの魅力を伝えたい』
音楽は人生そのもの。ギター✕名古屋の魅力をお伝えします。
愛知県はものづくり王国だと言われていて、その中でも名古屋を本社としていて「楽器」を扱う会社が意外にも沢山、昔から多くあります。楽器は沢山の種類がありますが、特に「ギター」はとても身近なものです。
今回、ギターを取り上げたい理由は、ギターって【青春の楽器そのもの】だからだと思うからです。
覚えていますか!?読者の皆さんが、若き青春時代の頃にバンドブームがあり、バンド演奏の音楽が流行りましたよね。198X年~199X年の頃、とか。その頃の時代の流行や気分と、流行った音楽に影響されてギターを始めた人も多かったのではないでしょうか。
音楽って、聴いていたその頃の出来事と共に記憶していて、その音楽を聴いた時にその頃の出来事や気持ちを思い出させてくれるものだと思います。まさに人生を共にしてくれるもの。
そんな素敵な音楽を創り出す大切な主役の一つであるギターは多くの人にとって身近であり、愛知県がものづくりの町だからこそギターに対する店主たちのこだわりや楽器に対する思い、青春時代の懐かしい空間を感じることができます。
ギターの音と人生を奏でる名古屋に足を運んでみてください。
ミューズ音楽館 山下高博さん
<PROFILE>
2005年 ミューズ音楽館立ち上げ
中部日本ギター協会副会長
ドレミから始まった・・・クラシックギターとの出会い
10歳の時、自分の住んでいた隣の靴屋の若主人がクラシックギターを弾いたのを聞いて、すごく良いなと思い、その人にドレミ・・・を教えてもらったのが最初のきっかけです。
その時の練習曲として古賀メロディーや映画音楽を弾いていました。古賀メロディーとは多くの演歌を作曲した古賀政男さんの曲のことです。この方は日本にギターを広めたパイオニア的存在なんですよ。
高校一年生の時に楽器屋のギター教室に通い始めて、そこで初めてクラシックギター音楽を知りました。それまではよくわかっていませんでした。
Live & Lesson! 演奏が上手くなる要素が詰まっている場所
この店の特徴は販売だけではなく、教室とコンサートスペースがあることです。楽器売るためには教えることと普及させることが大切であると前の職場で言われていました。テレビやゲームは教室がなくても使いこなすことができますが、楽器は基本的には演奏の仕方を教えないと弾くことができません。独学でも演奏する人もいますが、どうしても壁に打ち当たってあるレベルから上にいくことができず途中で挫折してしまうことが多いと言われています。そのために教室でしっかり教えることが大事なんです。
普及させるためには人の演奏を聴かせることが大事でその場所を提供することが必要です。プロの演奏を実際に聴くことで自分の演奏により熱を入れてもらいたいと考えています。良い演奏をするためには、正確に指を動かせるだけではダメで、音楽性・センスが必要です。そのためには良い音楽をたくさん聴くしかないんです。
またこの場所は観賞する場だけではなくて、発表の場としても提供していて、教室に通っている方たちが自分の演奏を披露する会を2ヶ月に1回行っています。
ギターライフをサポートする
ギターを単純に売るだけではなくて、その人それぞれにあったギターライフをまるごとサポートするのが最大のこだわりです。人によって合うギター合わないギターがあるので、ギターの大きさや音の質・音の出方など専門的なアドバイスをしながら、また実際に音を出してもらいながらその人にあったものを提供しています。現在使っているものから新しいものに変えたい場合は、使用しているギターを持ってきてもらっています。同じ場所で現在のものと新しいものを弾き比べることで、違いがよくわかるので良いギターに巡り合うことができます。
また一人でコンサートを開きたい、友達・家族とコンサートを開きたいといったギターライフにおける夢を叶えてたり、プロの音楽に触れてセンスを磨いてもらう機会を作ったりしています。
“メロディと伴奏の共存!?” ~ クラシックギターはピアノのような楽器
クラシックギターの魅力は音色が綺麗ということ以外に、メロディーから伴奏までなんでも弾くことができることだと思います。フルートなどの管楽器は、メロディーしか弾けないためアンサンブルとして演奏する必要があります。ですが、クラシックギターはピアノと同じようにメロディーから伴奏まで時と場合によって様々な演奏をすることができます。
<編集後記>
クラシックギターの音色を今回の取材で初めて聞いて、他のギターに比べて柔らかい音色で温かみがあるなと感じました。ギターを弾くことだけではなくて良い音楽を聴くことで、ギターに対する向き合い方にも影響してくることを知ることができました。また、ギターを通して様々な方と関わってきた山下さんだからこそギターライフをより良いものにしてくださるのではないかと思いました。