至福の時間を過ごす、純喫茶
読書を楽しむ、会話を楽しむ、コーヒーを、一人の時間を楽しむ。
どこでもできることだけど、純喫茶へ出かけて、
少し非現実的・少しご褒美・少し贅沢な自分時間を過ごしてみませんか?
長く営業されている純喫茶には、訪れ続ける人を魅了する時間の過ごし方があるはず。
メニュー、空間、マスター…愛されている理由は何なのか。
少しだけ特別な自分時間を過ごせる純喫茶をご紹介します。
40年変わらぬ空間
豊橋の純喫茶びーどろ。
豊橋駅からクルマでおよそ5分、道を一本中に入った場所にその純喫茶はあります。
店に入ると、青いソファが並び、まるで電車の座席のように区切られゆったりとしたボックス席、吊るされたフリルのランプシェード──“ザ・純喫茶”の内装は、懐かしいあの頃にタイムスリップした気持ちになります。
オーナーの山口さんは、1981年からびーどろを営業しています。その内装は、営業当時からほとんど変わっていないのです。
びーどろは今も昔も生活ルーティンのひとつ
びーどろは、朝7:30に開店。朝早くから営業しているおかげで、びーどろのコーヒーで朝の一杯を楽しめます。
びーどろでモーニングをすることが日課になっている常連さんの中には、いつも同じ時間に来店し、同じ席に座り、同じメニューを注文し、同じ時間に帰っていく…という方もいるのだとか。
こんなに雑誌が充実している喫茶店は今時珍しいです。
こうして地域の方の生活の一部となっているびーどろですが、2~30年前は今とは少し違う形でルーティンのひとつでした。
当時は、営業回りをしているサラリーマンの憩いの場だったのです。
山口さん「昔は、近くに市民病院があったから製薬会社の方が朝礼終わりに来てくれていました。“会社公認の喫茶店”みたいな感じになっていて、会社から直接電話で『〇〇さん来てますか?』と連絡が来たり(笑)」
今も昔も地域の方の生活に欠かせない存在になっているのですね。
カウンターの奥にはビードロ(ガラス細工)がずらり。
居心地の良さの理由は会話にあり
40年以上通う人が絶えず愛され続けているびーどろ。その理由のひとつに、人と話すのが大好きな山口さんと、とても気さくに話しかけてくださる従業員の方々、そしてそんな皆さんが作り出す居心地の良い雰囲気にあります。
コーヒーと一緒に、お話しするのを楽しみに来ている方は少なくありません。山口さんが「それぞれスタッフにファンがいるんです」とおっしゃっていたのも頷けます。迷わずカウンター席(山口さんと話す特等席!)に座るお客さんも。
忙しくてお話しができないと申し訳なく思うこともあります。」
初めての来店でもご安心を。まるで話しかけてくれるような接客と、その温かい空間に癒されること間違いなし。
びーどろで過ごす時間
あちこちに喫茶店が立ち並んでいた、昭和の喫茶店ブームの頃に営業を始めたびーどろ。喫茶店の数は徐々に減っていった中、それでも変わらず営業しています。
「昔は、喫茶店はコミュニケーションの場でしたが、今は少し変わってきましたね。年齢層も高くなりつつあります。でも最近は、昭和レトロを求めて若い方も来てくれます。クリームソーダを写真に撮ったりして。ありがたいですね」と山口さんはうれしそう。
友達と会話を楽しむもよし、カウンターで山口さんと話すもよし、仕切られたボックス席でゆったり一人の時間を楽しむもよし。
訪れた人を、きっとやさしい気持ちにしてくれる純喫茶です。
SHOP INFORMATION
店名 | café びーどろ |
住所 | 豊橋市湊町146 |